eSIMのデメリットは?注意点したいポイント多数です。

eSIM搭載のスマホは、複数の通話SIM・データSIMを登録できます。物理SIMとeSIM、またはeSIMのみの組み合わせで2回線同時に利用できます。eSIM搭載やデュアルSIMに対応した端末は2回線とも通話に対応している場合は同時待ち受けできます。データ通信はどちらか一つを選ぶ必要があります。通話の安いプランと大容量のデータプランの組み合わせで毎月の料金を節約できる選択肢が増えます。

nanoSIM、nanoSIMの物理SIM2つのデュアルSIMスマホとnanoSIM、eSIMのデュアルSIMスマホでは、同時に登録できるモバイル通信プラン数の違いがあります。SIMを抜き差ししなくても、eSIMは複数のモバイル通信プランを登録することができます(同時に利用できるのはnanoSIMと合わせて2回線です)。

各専用サイトでモバイル通信プラン(eSIMプロファイル)をeSIMに書き込みすることで開通できます。開通までにかかる時間が短いのがeSIMのメリットです。

2019年にIIJmioからeSIMプランが提供開始されたのが始まりです。物理SIMでは感じなかった、eSIMならではのデメリットをご紹介しています。

eSIMの再発行は有料の場合がある、今は無料でも将来無料とは限らないかも

新しい端末にeSIMの情報を移し替える際、旧端末のeSIM情報を削除、eSIMの再発行して新端末で初期設定する手順になります。eSIM再発行は有料(ショップ等で手続き)、無料(オンラインで手続き)というパターンが多いです。

iPhoneからiPhoneへの機種変更は「今使っている SIM を新しい iPhone の eSIM に転送または変更する」方法が用意されています。

【eSIM再発行手数料の一覧】(2022年4月10日調査)

  • docomo ドコモショップ・コールセンター:2,200円(メンテナンス中は無料) オンライン:無料
  • ahamo ドコモショップ:2,200円(メンテナンス中は無料) オンライン:2021年9月時点ではキャンペーン中のため無料
  • au 店頭:2,200円 オンライン(My au):無料
  • povo オンライン:無料(手続が遅いと不満多数あり)
  • uq mobile 店頭:2,200円 オンライン(My UQ mobile):無料
  • Softbank ソフトバンクショップ:3,300円 オンライン(My SoftBank):無料
  • ワイモバイル 店頭:3,300円 オンライン(MyY! mobile):無料
  • LINEMO オンライン:無料
  • 楽天モバイル 無料(ZERO宣言 期間限定のキャンペーンではありません)
  • IIJmio オンライン:220円
  • 日本通信SIM オンライン:1,100円

物理SIM(nanoSIM)なら新端末へ差し替えるだけです。費用はかかりません。

Android eSIMの注意ポイント

AndroidのeSIM搭載スマホは、回線との相性に注意が必要です。eSIM+アンドロイド端末はドコモ、ahamoでは対応機種がない(2022年4月11日時点)など対応が進んでいるiPhone比較では淋しい状況です。

2021年10月発売のGoogle Pixel 6(5G対応、5年間のセキュリティーアップデート)のSIMは、nanoSIMとeSIMに対応しています。eSIM提供回線でPixel6が対応端末かどうかを調べ、表にまとめています。

Google Pixel 6
ドコモ
ahamo
auau版
povoau版
UQ mobile
SoftBankSoftBank版
LINEMOSoftBank版SIMフリー
ワイモバイルSoftBank版
楽天モバイルSIMフリー
IIJmioSIMフリー

iPhone eSIMの注意ポイント

【ポイント1】iPhoneXS/XR以降(iPhone SE2/SE3含む)のiPhoneがeSIMに対応しています。iPhone13シリーズからはeSIMx2のデュアルSIMに対応しています。

eSIM はデジタル SIM です。物理的な nano-SIM を使わなくても、通信事業者 (キャリア) のモバイル通信プランをアクティベートすることができます。iPhone 13 Pro Max、iPhone 13 Pro、iPhone 13、iPhone 13 mini では、eSIM を 2 つ有効にするか、nano-SIM 1 枚と eSIM 1 つを組み合わせてデュアル SIM を利用できます。iPhone 12 モデル、iPhone 11 モデル、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR は、nano-SIM と eSIM を組み合わせたデュアル SIM に対応しています。

https://support.apple.com/ja-jp/HT209044

【ポイント2】iOSには制限があります。【APN構成プロファイルは1つだけ設定可能】。後からiPhoneに追加設定できるのは1つだけです。キャリア回線(ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル)はあらかじめiPhoneにAPN情報が組み込まれています(キャリア設定アップデートで対応できます。根拠)。APN構成プロファイルはデータ通信を行うために必要な設定です。電話やSMSはこの設定がなくても動作します(根拠)。

iPhoneでデュアルSIMは1)APN構成プロファイルが不要なキャリア回線、2)キャリア回線 or モバイル系(要APN構成プロファイル)にすることでこの制限を回避できます。

【ポイント3】物理SIMでは発生しない、iPhoneでeSIMを利用する際のデメリットがあります。

  • eSIMプロファイルはバックアップ対象外です。復元できません。
  • Apple正規プロバイダーで修理(バッテリー交換、液晶交換等)する際、修理リセットのリスクがあります。
  • eSIMは削除できる。元に戻すにはeSIM再発行が必要です。eSIMの削除操作は3通りありました。1)設定 → 「モバイル通信」または「モバイルデータ通信」 → プランを選択して「モバイル通信プランの削除」 2)設定 → 「一般」 → 「転送またはiPhoneをリセット」 → リセットボタンタップ「モバイル通信プランをすべて削除」 3)設定 → 「一般」 → 「転送またはiPhoneをリセット」 → すべてのコンテンツと設定を消去ボタンタップ 進めて最後に「すべて消去」(モバイル通信プランを残す選択もできます)

docomoのeSIMは特殊仕様

docomoのeSIM、ahamoもeSIM、モバイル系(ドコモ系MVNO)のeSIMは複数登録すると問題を起こします。eSIM識別番号の管理方法が共通のため、複数のドコモ回線をeSIMに設定できません(根拠)。

【eSIMに複数のドコモ・ドコモ系は入れられない】au(nanoSIM)・ドコモ(eSIM)・ahamo(eSIM)はNGです。ドコモ系(nanoSIM)・ahamo(eSIM)やドコモ(nanoSIM)・ドコモ系(eSIM)などの組み合わせはOKです。

eSIMの初期設定はインターネット接続(Wi-Fi環境等)が必要

iPhoneやeSIM対応スマホでQRコードを読み取り、ブラウザから専用サイトにアクセスし、開通手続き(eSIMにモバイル通信プランの遠隔書き込み)を行います。

契約したモバイル通信を有効にする前に、インターネットに接続する手順があります。

まとめ:ドコモの独自仕様は残念。

ここまでeSIMのメリットやデメリットをご紹介してきました。iPhoneの「APN構成プロファイルは1つだけ設定可能」制限はeSIMの可能性を狭めているので改善してほしいです。

モバイル系に多いドコモ系MVNOのeSIMの識別番号が同一制限は、「安いドコモ系のeSIMを複数登録して利用する」を制限している感じで、残念です。

eSIMのおすすめモバイル通信プランはこちらで探せます。

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